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第12羽 鳥の絵を描く「谷口高司と野鳥を楽しむ会」
「谷口高司と野鳥を楽しむ会」今年で7年目を迎えます。
立ち上げた当初は、口の悪い友人からいろんな鳥の焼鳥でも食べるのか?と言われましたが、滅相もございません。「絵」だけではなく野鳥をいろんな角度で楽しみましょう♪という意味でつけた名前なのです。
この会がスタートしたきかっけは2001年に地元の杉並会館で「谷口高司野鳥原画展~善福寺から世界へ~」を開催させていただいたことにありました。ただ絵を飾るのではなく、来訪されたみなさんが参加できるワークショップのようなものができないか?と考えて、谷口高司と「善福寺公園で鳥を観る会」「キビタキを描く会」「キセキレイを描く会」を企画してみました。
野鳥観察会は、以前日本野鳥の会東京支部の月曜探鳥会のリーダーもしていたので、問題は「ちゃんと鳥がでてきてくれるか」だけだったのですが、絵の方については人にお教えするとことを想定して描いたことがなかったので、先生の高司は大抵抗しました。
ただ、個展の場合はいつもそうなのですが、本人はあまりやることがないのですね。額装して、ご案内出して、告知のお願いをして、キャプションの文言作って刷って簡パネ張って、オープニングパーティの準備をして…と気づくと走り回っているのは私だけ。ふりむくと「僕は何をしたらいいの?」と立っている高司がいるのです。もちろん、新作を描くこともありますが、こういうときの先生はえてして お・ひ・ま。
なのでともかく、みんなが楽しく鳥のお絵描きできるよう考えて頂戴!!とお願い、というか…厳命?しました。
でもなんだか嬉しそうに「わかった!」と言うので、あら?っと思っているところに、一冊の本が出てきました。1981年に(財)日本野鳥の会から発行した「BIRD WATCING-野鳥と出会うために」です。彼はこの中でタマゴを使って鳥を描いてみようという提案、すでにしていたのです。
高司は専門に絵の勉強をしたわけではありません。でもいろんなところで技巧書を見ていたようで、大昔に見たアメリカの本をヒントにして、自分なりに工夫を加えてこの本にのせたとのこと。
ただ鳥のおおまかなラインだけでは、お絵描き教室にはなりません。
誰もが描きやすくて、楽しく描けるヒントいっぱいで、しかも描きあがったものが野鳥にみえる、そんなテキストじゃなきゃ…。「誰かの真似をしたとは言われるものは作りたくない!」と高司は決意。いろんな線を起こしては消す作業に意外なほどはまりました。ともかく図鑑で野鳥を数多く描いているので、いろいろなタマゴの形にいろんな鳥を当てはめていきます。タマゴの大きさ、体と頭のタマゴの比率、シルエット…システマティックにはめ込んでいくと、なかなか面白そうです。流線型のタマゴのシルエットは鳥の形にとても活かしやすいのかもしれません。
そんな手探りの状態の中ではじめた第一回の「キビタキ」「キセキレイ」の会は、分かりやすかったと参加者の方からお褒めの言葉を頂きました。けれど、この講座をレギュラーで開催することはまったく想定していなかったのです。
ところが、それからしばらく経って、多摩のOさんからお電話を頂きました。「絵の教室は、今度いつありますか?」(財)日本野鳥の会国際センターのボランティアをされていた方で、私たちに、とても熱心に開講を勧めてくださいます。
会場の準備や、材料をそろえることなど、当時まだ未確定要素が多く不安だったのですが、それほどまでにおっしゃってくださるのなら…と、まずは野外で野鳥を観た後に、鉛筆の線画でテーマの鳥を描くことから始めてみました。2003年のことです。
高尾山、明治神宮、善福寺公園…最初は会員の方も2~3名でしたが、Oさんはじめ、東京港野鳥公園のボランティアをされているKさんや、東京支部のリーダーをされているH子さんとほんとに親しくお知り合いになれました。いまでも、私たちのイベントがあるとこのお三方が率先してお手伝いくださるのは有り難いことです。
2004年には描く絵が彩色され、2005年からは、荻窪で夜間室内例会もあわせて開催しはじめました。
画材は、手に入る全てのものを買い集め、扱いやすいドイツ製の水彩色鉛筆に決めました。スケッチブック、鉛筆、そして、描いた絵を飾っていただくための額も加え、入会金=画材代ということでご理解いただき、どんどんと必要なものを加えながら、現在に至っています。
描き始め、最初みなさんは、とっても大きくのびやかに線を描かれます。小声で「色をぬるんですよぉ」と囁くと「!」という顔であわてる方もいらっしゃいますが…でも最後までちゃんとぬって帰られます。「絵を描く」ことへ対する思いの大きさが、大きな鳥になるのでしょうか?私は最初の大きな鳥の絵がとても好きです。実はホビーズワールドの吉成さんもダイナミックな鳥を描かれた一人です…
自分の描きやすいタマゴの大きさがわかると、こんどは、みなさん、いろんな工夫をされます。線の入れ方、色の出し方…同じ鳥を描いていても表情が違うのはとても面白いです。描き方だけではありません。OさんやH子さんは、色鉛筆の箱と同じような小さなスケッチブックを調達。それに見合うコンパクトな箱もみつけて、とても軽々と参加されています。大きいほうがいろいろ描きこめますが、小さいほうが扱いやすいかもしれませんね。
色鉛筆は、12色+白の13色を基本に使って、色を重ねながら本物に近い色を出していきます。これはやはり野外でのことを考えると扱いやすい大きさで…ということと、画材代が余り負担になってはということからきています。また「色を重ねて色を生み出す楽しさ」も知って欲しいとの思いもあります。ただ、同じブランドの同品質のものは120色展開なので、自分が好きな色を加えて下さるのはいっこうに構わないともお話しています。
色鉛筆と言えば「谷口高司鳥絵工房」のネットから申し込んできてくださった最初の会員Bくんの色鉛筆は圧巻です、黒いビジネスバッグ全部が色鉛筆だったこともありました。何色入っていたことか…ともかくすごかったです。猫から鳥から軍艦から彼はいろんな絵をとても上手に描くのです。教わらなくても描けそうなのに、この講座を気に入ってくれているらしく、熱心に通ってきてくれています。彼も私たちの強力なサポーターの一人です。
この講座をきっかけに、2005年5月には文一総合出版から「谷口高司 “タマゴ式”鳥絵塾」を発行させていただくことができました。
担当編集者のS子ちゃんや、デザイナーのM子さんと本を作っていく過程もとても楽しく、すごくお気に入りの一冊になりました。紙も装丁もデザインもとてもお洒落で欲張りな本なのに、そのうえ「タマゴの形を描くのが難しい~」という方のために「タマゴの型紙」や、先になって「鳥のぬりえ」や「色鉛筆で楽しむ大人のぬりえ 日本の鳥」に繋がっていく記念すべきぬりえ第一作「メジロのぬりえ」までおまけにつけたのです。
本文にもいろいろと工夫をしましたが、中でも気に入っているのが、野鳥の世界での「有名人」の皆様による「体験タマゴ式」のページです。いまだに無理やり描かせられてよぉと某支部長に言われもしますが、感謝感謝でございます。友人の哲学博士八木雄二さんのお母様で、書家の八木晴香さんが象形文字から漢字「鳥」の文字にどう変化して行ったかというのも美しく書いて下さったのも感激でした。
手タレで次男が、写真では私たちの親友のSちゃんが参加してくれたこともあって、この本を開くと今でもワクワクしてきます。
そして何よりこの本からいろんな人間関係が広がったことが嬉しかったです。丸の内さえずり館で2005年7月一ヶ月個展をさせていただいて、その際の「体験タマゴ式鳥絵塾」を皆さんが喜んでくださったことから、毎月第一水曜日に、ここでも講座を持たせていただくことができました。
ここでお知り合いになった皆さんも多くいます。ママがとても器用に鳥の小物をつくるKさん親子、お花のプロのRさん、遠くから参加のNさんやSさん、実は浜田省吾ファンだったTさん、必ず2~3羽多く描いてくださるSさんと、会うとお話の花が咲いています。ここから荻窪の教室にも参加され「鳥」を楽しんでくださっている方も増えているのは嬉しいことです。
また東京や我孫子のバードフェスティバルでも「タマゴ式」を開催し、ここでお知り合いになった方も多くいます。若手ホープのNくんは東京港野鳥公園で出会いました。去年の夏の野外、水元公園では彼一人が参加で、ご両親と同じような年頃の私たちを相手に、とても気を使わせてしまいました。
個展に来て下さった方で参加されている方もいます。遠く草加市から通ってきてくれるデジスコ好きのYちゃんや、NINTENDO DS「どうぶつの森」を教えてくれたhiroさん。Hiroさんとはご近所から参加のhukuさんと私と3人で、教室の前後でお茶をのみながらピコピコと通信をやりつつ、老親の愚痴をこぼしあっています。
東京支部のMさんやNさんKさんは、やはり鳥を熱心に観ておられるだけあっていつも素敵な出来栄えです。お母さんは千葉、お嬢さんは大月と離れ離れに住んでいてお教室で一緒になるIさんたち、Kちゃんはこの会で、こちどり姉さんにスカウトされ着物の会も参加と、思いがけない輪が広がっていくのも大きな喜びとなっています。
野外と、毎月第3木曜夜だけだったこの会も、ちょっと教室が手狭になってきたこともあって、今年からは初心者の方を対象とした「楽コース」を毎月第2金曜日に新設しました。長く続けておられる方は従前の第3木曜日の「極コース」を…と想定していたのですが、みなさん、とっても頭が柔軟で、お好みのコースを自由に、あるいは二つとも参加くださっています。もしかしたら将来、高司を難なく越える大物が登場するかもしれません。
緊張した表情で描き始めても、皆さん最後は笑顔で描き上げ、大事そうに持ち帰る姿に、心が温かくなります。
最初は不安の中からスタートした会ですが、今では私たちのライフワークの一つとなっています。高司は毎回オリジナルの教材を作るので唸っていることもありますが、これも楽しい作業のようです。私は皆様に会うことで元気を分けていただいています。
参加人数が少ないときには運営を心配してくださる方もおられます。でも、多くの方々がいろいろなきっかけから参加してくださり、そこからじっくりとお知り合いになり、小さな輪が大きな輪に繋がってくれることが、まず何より幸せなのです。
また、野鳥を描くことで、少しでも自然や、その保護、自然との共存を考えるきっかけになってくだされば…との思いも強くあります。私たちでなければできない社会貢献のかたちがこの「谷口高司と野鳥を楽しむ会」と考えています。
もしご興味がありましたら、ぜひぜひご参加くださいまし。お待ちしています。
では最後に高司のお教室のオープニングの決まり文句をひとつ…
「鳥は何から生まれますか?」
タマゴと答えたあなた!!あなたはすでにタマゴ式の虜ですよ~♪正解は…お母さん鳥ですって。
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♪谷口高司の額装原画イラスト、店頭で販売開始しました。
♪誠文堂新光社からぬりえの本がでました!
「色鉛筆でたのしむ大人のぬりえ 日本の鳥」
12種のぬりえと見本。税込み1000円
もちろんホビーズワールドでも取り扱い中です
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【野鳥の絵を楽しむ教室:いずれも事前申し込みが必要です】
◆今月の「谷口高司と野鳥を楽しむ会」
描きおろし完全オリジナルテキストを使ってタマゴ式鳥絵塾。
3月はキツツキと思いっきりお友達になりましょう。
9日(金)18時半アンサンブル荻窪「楽コース・アカゲラ」
15日(木)18時半アンサンブル荻窪「極コース・クマゲラ親子」
17日(土)9時半JR東京駅丸の内北口改札口集合
東御苑でコゲラを観察したあとに絵を描きます
必ず事前にお申し込みください。参加費は1000円です。
レンタルで画材もご用意できます(別途300円)
詳細はこちらへ http://www.fieldart.net/drawing.html
◇過去のオリジナルテキストも頒布中です。1枚450円です。
参加申し込みの際に、ご希望の鳥をお教えください。
◆丸の内さえずり館 MARUNOUCHI鳥絵塾
毎月第一水曜日19時、丸の内でお会いしましょう!
お問い合わせ・申し込みは直接丸の内さえずり館へお願いします。
http://www.m-nature.info/about/index.html
3月=「カモメ」 まだ若干名受付中です
4月「青い鳥」5月「幸福の使者ツバメ」もまだ余裕があるようですのでお問い合わせくださいね。
3月以降は『歌や本でであった鳥』をテーマにタマゴ式だけではなくいろいろな描き方に挑戦します。
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